前回までの2回にわたり、PRの効果を数値で評価する方法について考察しました。PRの効果を正確に数値化するのは難しいものの、だからといって評価をしなくてよいわけではありません。では、具体的にどのように数値評価をすればよいのでしょうか?
PR会社の立場からすると、テレビで紹介されたこと自体がクライアントに喜ばれるため、それだけで十分と思われることもあります。しかし、実際にはテレビで取り上げられたからといって必ずしも売上や業績に結びつくとは限りません。そのため、PR活動の効果を測るための明確な指標が必要になります。
私が推奨するのは、メディアPR単体で評価するのではなく、WEB広告と組み合わせて効果を測定する方法です。WEB広告はWEBサイトへの誘導を目的としているため、メディアPRを実施した際にクリック率が向上したり、コンバージョンが増加したりすることが期待できます。そこで、PRを実施していないときのデータと比較することで、その効果を数値的に検証することが可能になります。
さらに、WEB広告はターゲットを絞って配信されるため、PRによって記事で紹介した内容がターゲットの関心と一致すれば、より高い反応が得られる可能性があります。例えば、PR実施前後でWEBサイトのアクセス数が増加した、コンバージョン率が上がった、広告のクリック率が向上したなどのデータを比較することで、PRの影響を客観的に評価できます。
PRの効果を単独で測るのは難しく、売上への貢献度を明確にしたいという企業側の要望を考慮すると、何らかの基準を設けて評価することが重要です。特に、現代のマーケティングではWEBの活用が一般的になっており、数値データが可視化されやすいことから、WEBサイトの指標を活用するのが最も分かりやすい方法といえます。紙媒体やテレビは、それ単体では数値評価が難しいため、WEB上のアクセスデータやコンバージョンと組み合わせたPR評価が、現在のトレンドになってきています。
メディアPRの効果を数値で評価するのは簡単ではありませんが、WEB広告などのデジタルマーケティングと連携することで、より明確な評価が可能になります。最終的には、売上向上などの具体的な成果につなげていくことが重要です。
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