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無知の玉手箱
~知らないから始まるマーケティング~

執筆者の写真橘川 徳夫

【PRコラム】日本の二大政党の党首選挙に思うこと

更新日:9月23日

9月12日に自民党の総裁選が公示され、9名の候補者が名乗りを上げました。そして、27日の投票日を経て新しい総裁が誕生する予定です。同時に、立憲民主党でも代表選が行われており、本日投票が行われて新しい代表が選出されます。


日本を代表する二大政党のリーダー選びにもかかわらず、注目が集まっているのは自民党の総裁選です。これは、やはり自民党総裁がそのまま総理大臣になる可能性が高いからでしょう。


メディアも、国民の関心が高い自民党の総裁選を中心に報道する傾向があります。この状況には立憲民主党側にも課題があるかもしれませんが、現在の政治状況では与党と野党の立場の違いが反映されていると言えそうです。


私自身には総裁選にも代表選にも投票権はありませんが、選ばれたリーダーが誰になるのかはとても気になるところです。報道を見ながら結果を待つしかない状況ですが、選挙戦を見ていると、メディア戦略が大きな影響を与えていることは明らかです。候補者たちは記者会見を行い、メディアに積極的に情報を発信しています。これは、党員だけでなく、広く国民にメッセージを伝えるための重要な手段となっています。


なぜ党員しか投票できない総裁選や代表選で、ここまでメディアを活用するのでしょうか?私なりの考えでは、やはりメディアを通じた発信が最も効果的だからでしょう。国政選挙とは異なり、総裁選や代表選では公職選挙法の制約がなく、テレビや新聞が候補者の主張を積極的に取り上げてくれるため、国民全体にメッセージが届きやすいのです。


ここで重要なのが、メディアを通じたイメージ戦略です。テレビ討論での振る舞いや、発言のスムーズさは候補者の印象を大きく左右します。良い印象を与え、総裁や代表にふさわしい人物であることをアピールするためには、政策をわかりやすく説明することが求められますが、限られた時間で全てを伝えるのは難しいものです。また、テレビ番組ではキャスターなどから意地の悪い質問をされ、自分の主張が思う通りに伝えられないということもあると思います。


政策論争よりもイメージ重視になりがちな現状には、メディアの影響も少なくありません。特に自民党の総裁選では、派閥の動向や支持者数が注目され、政策自体が埋もれてしまうことが多いです。もちろん、国民もそうした情報を求めているのかもしれませんが、やはりリーダー選びには政策論争が不可欠です。


今日、立憲民主党の新しい代表が決まり、27日には自民党の新総裁が選ばれます。新たに選ばれるリーダーたちには、イメージ戦略にとどまらず、日本の未来を真剣に考えた政策論争を展開してほしいものです。

 

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著者・橘川徳生 プロフィール

中央大学経済学部を卒業。大学時代は、落語研究会に所属するほどの話好き(うるさいというのが周りの評価?)。座右の銘は「無知の知」。大学卒業後、電力会社や生命保険会社での勤務を経て、1990年ウインダムに入社。過去の様々な業務経験を活かして、PR業務に携わる。

落語研究会で養った自由な発想をもとに、様々なPRやマーケティング企画を立案し。業務を通して蓄積した広範な業務知識をベースに、独自のPRコンサルティングが好評を得ている。趣味はランニングと読書。本から新たな知識を見つけたり、ランニング中にアイデアを思い浮かべる。

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