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無知の玉手箱
~知らないから始まるマーケティング~

【実践PR講座 その15】SNS活用の落とし穴:バズに惑わされない情報発信のポイント

ここ最近、情報化社会では短いテキストよりも画像や動画が好まれ、SNSが情報発信の主流になっていることについてお話ししてきました。今回は、SNSでの発信時に注意すべきポイントについて考えてみたいと思います。


SNSで「バズりたい」「情報を拡散したい」と考える人は多いでしょう。しかし、SNSユーザーが何のためにSNSを利用しているかを改めて考えてみると、その多くは「暇つぶし」のためです。多くの人は、必要性から情報を得ているわけではなく、何か面白いものを探しているだけなのです。そのため、情報発信も「役立つかどうか」よりも「面白いかどうか」が鍵になります。


また、SNSの特徴として、ネガティブな情報が拡散されやすいという点があります。ニュースでも批判的な話題が注目を集めることが多いですよね。例えば、先月の兵庫県知事選挙では、「パワハラ疑惑」や「メディアの誤報」など、否定的な話題ばかりが拡散されました。肯定的な意見は注目されにくく、発信者もあえて投稿しないことが多いのです。


SNSは匿名性が高いこともあり、「自分では言えないけれど、実はそう思っていた」という気持ちを代弁するような投稿が共感を呼び、拡散される傾向があります。一方で、ポジティブな情報は「みんながすでに知っている」と感じられ、わざわざ投稿される機会が少ないのです。


このため、SNSではポジティブな話題よりもネガティブな話題の方が拡散されやすいという特徴があることを理解しておく必要があります。


PRの観点から言えば、「バズらせること」を目的にするべきではありません。


よく「SNSでバズらせたい」という依頼を受けますが、バズるかどうかはあくまで結果です。意図的にバズを狙うのは難しく、むしろ興味深い情報や面白い内容を発信することで、自然にユーザーが広めてくれるものです。


重要なのは、SNSアカウントに興味を持って訪れた人が必要な情報に簡単にアクセスできるよう、発信内容を整理しておくことです。面白い投稿であればなお良いですが、情報の正確さや価値を大切にすることが第一です。


SNS運用でよくある間違いは、フォロワー数や表示回数を目標にすることです。これらは自分たちで直接コントロールできないため、無理な施策に走りがちです。結果的に過激な投稿や整合性のない情報発信につながり、逆効果になることもあります。


SNSはもともと個人同士がつながるためのツールです。企業がPR目的で活用する場合は、SNSを公式サイトなどを補完する情報源として位置付けるのが良いでしょう。バズることに一喜一憂せず、発信のリスクも理解した上で、正しい情報を届けることを心がけましょう。

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著者・橘川徳生 プロフィール

中央大学経済学部を卒業。大学時代は、落語研究会に所属するほどの話好き(うるさいというのが周りの評価?)。座右の銘は「無知の知」。大学卒業後、電力会社や生命保険会社での勤務を経て、1990年ウインダムに入社。過去の様々な業務経験を活かして、PR業務に携わる。

落語研究会で養った自由な発想をもとに、様々なPRやマーケティング企画を立案し。業務を通して蓄積した広範な業務知識をベースに、独自のPRコンサルティングが好評を得ている。趣味はランニングと読書。本から新たな知識を見つけたり、ランニング中にアイデアを思い浮かべる。

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