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無知の玉手箱
~知らないから始まるマーケティング~

【実践PR講座 その19】PRの効果はどう測る?相手に届けるための評価方法

執筆者の写真: 橘川 徳夫橘川 徳夫

インターネットの普及によりPRのターゲットやメディアは大きく変化してきました。そのため、PRの考え方や方法も多様化しています。そして、PRの目的はこれまで話してきた通り、目的に対してどのような効果があったかを評価することが重要です。このエッセイを見ていきましょう。


一番わかりやすい評価基準は、目的に対する結果です。たとえば、売上を伸ばすためにPRを実施したとすれば、実施後に売上がどれだけ増えたかを測ることで効果を見ることができます。しかし、その売上増加が本当にPRの影響によるものかを判断するのは難しいのも事実です。すべての買用者に質問して証明することは実質不可能なため、ある程度「効果はあった」という扱いになることが多いでしょう。

利用者に対したアンケートなどで調査を実施し、成果を確認する手法もありますが、その不確定要素は無視できません。


そこで問題となるのは「なにをもって効果測定とするのか」です。特にメディアによるPRの場合、PR会社はメディアの掲載数や取材数を重視することが多いです。PR会社の業務はメディアに掲載されるようアプローチすることですが、その取材数や掲載数が多いほど人に知られる可能性が高まるため、一つの指標となります。しかし、多く受けた取材が全て掲載されるわけではなかったり、長時間の取材の結果が小さな掲載量に結果する場合もあります。これにより「掲載数」「掲載量」「取材時間」だけで効果を測るのは不協和なものになりかねません。


PRの効果を図るために数値で判断したい場合、数値が表れるもの使用することによって、PR策の効果を図ることができます。例えば、WEBではアクセス数や泊在時間などを指標として、PR実施後のアクセス数増加や資料請求数の変化を測るという方法が普及しています。


現在、メディアPRの効果測定に最適な方法は見つかっていませんが、次回のブログでは「広告に換算して効果を測る手法」について解説します。

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著者・橘川徳生 プロフィール

中央大学経済学部を卒業。大学時代は、落語研究会に所属するほどの話好き(うるさいというのが周りの評価?)。座右の銘は「無知の知」。大学卒業後、電力会社や生命保険会社での勤務を経て、1990年ウインダムに入社。過去の様々な業務経験を活かして、PR業務に携わる。

落語研究会で養った自由な発想をもとに、様々なPRやマーケティング企画を立案し。業務を通して蓄積した広範な業務知識をベースに、独自のPRコンサルティングが好評を得ている。趣味はランニングと読書。本から新たな知識を見つけたり、ランニング中にアイデアを思い浮かべる。

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