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無知の玉手箱
~知らないから始まるマーケティング~

執筆者の写真橘川 徳夫

【実践PR講座 その12】変わりゆくメディア環境とPRの工夫~テキスト離れが進む今、読まれる文章をどう作るか

これまでの実践講座では、ターゲットの変化やそのアプローチ方法についてお話してきました。今回は、PRにおけるメディアの変化についてお話ししたいと思います。


私がPRの仕事を始めた1990年代、主な情報発信の場は紙媒体でした。テレビにも影響力はありましたが、無料で紹介してもらうハードルが高く、PR戦略の中心は新聞や雑誌、フリーペーパーといった紙媒体にありました。


紙媒体ではテキストを使って情報を伝える必要があり、5W1Hを基本にした明確な文章作成が求められていました。また、興味を引く内容にしないと読んでもらえないため、文章の工夫が不可欠でした。


しかし、インターネット時代になり情報量が急増。その結果、長い文章を嫌う人が増えています。この傾向はインターネットメディアの進化にも表れていて、まずブログが登場し、好きなことを書いて交流する場として活用されるようになりました。その後、140文字で気軽に発信・拡散できるTwitter(現X)や、身近な出来事を共有するFacebookが普及し、短い投稿ほど読んでもらいやすくなり、「いいね」も増えるようになりました。


最近では、InstagramやTikTokのように写真や動画を中心としたSNSが主流になり、文字を読まずにビジュアルだけで情報を得る人が増えています。どうしても詳しく説明しようとするとテキストは長くなりがちですが、プレスリリースなどではリード文を工夫して、短い中でも伝わる表現を心がけることが大切です。


情報があふれる今の時代、若い人たちは写真や動画といった視覚情報を好み、短時間で理解できる方法を求めています。しかし、だからといってテキスト情報が不要になるわけではありません。読んでもらうための工夫を凝らすことがますます重要です。


次回は、テキストを読んでもらうための具体的な工夫についてお話ししたいと思います。

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著者・橘川徳生 プロフィール

中央大学経済学部を卒業。大学時代は、落語研究会に所属するほどの話好き(うるさいというのが周りの評価?)。座右の銘は「無知の知」。大学卒業後、電力会社や生命保険会社での勤務を経て、1990年ウインダムに入社。過去の様々な業務経験を活かして、PR業務に携わる。

落語研究会で養った自由な発想をもとに、様々なPRやマーケティング企画を立案し。業務を通して蓄積した広範な業務知識をベースに、独自のPRコンサルティングが好評を得ている。趣味はランニングと読書。本から新たな知識を見つけたり、ランニング中にアイデアを思い浮かべる。

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