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無知の玉手箱
~知らないから始まるマーケティング~

執筆者の写真橘川 徳夫

【PRコラム】わからないのは私の問題?

別に自慢するつもりはないのですが、私は物事を理解しやすく説明するのが得意な方で、何かについて聞かれたらとりあえずそれなりに対応できる方だと思っています。


特にPCの操作に関しては、職場でも頼りにされることが多いです。もちろん、丁寧に説明することを心がけていますが、忙しい時に何度も同じことを聞かれると、ついぶっきらぼうに受け答えしてしまうこともあります。


ITスキルに関して、若ければ若いほど得意な人が多いイメージもありますが、実際には人によって向き不向きがあると思います。理数的な思考力に優れた人なら、パソコン関連で問題が起きたとき、筋道立てて対処できます。例えば、プリンターから出力できなくなってしまった場合、書式設定に問題があるだけでなく、プリンターの設定に不備があることもありえます。こうしたトラブルの原因を、一つずつ順序立てて見ていくことで問題を解決できるわけです。


私の肌感覚ですが、特にここ数年で、IT技術の進化についていける人とそうでない人との間に大きな差が生まれているように感じます。ITが苦手な人は新しいスキルを身につけようとせず、すぐに誰かに頼る傾向がありますが、使いこなせる人は新しい技術を学び、仕事や生活のなかで効果的に使いこなせるようになっています。


こうして知識レベルにも格差ができると、ITに通じた人がわかりやすく話そうと心がけていても、相手にはまったく理解されていなかった……ということも起きえます。例えば、ある程度の英単語や文法をを知らない相手に英語で話しても通じません。


このため、何かを説明する際は、説明対象についての相手の理解レベルをよく知り、適切な説明方法を模索する必要があります。ただ、あまりに格差が開きすぎていると、どうすればよいか分からないこともあります。相手にある程度勉強してもらうことが望ましいですが、そもそも何から学べばよいか分からないケースもあります。何かを教えるには、ただわかりやすく説明すればよいわけではなく、さまざまな課題を乗り越える必要があるわけですね。

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著者・橘川徳生 プロフィール

中央大学経済学部を卒業。大学時代は、落語研究会に所属するほどの話好き(うるさいというのが周りの評価?)。座右の銘は「無知の知」。大学卒業後、電力会社や生命保険会社での勤務を経て、1990年ウインダムに入社。過去の様々な業務経験を活かして、PR業務に携わる。

落語研究会で養った自由な発想をもとに、様々なPRやマーケティング企画を立案し。業務を通して蓄積した広範な業務知識をベースに、独自のPRコンサルティングが好評を得ている。趣味はランニングと読書。本から新たな知識を見つけたり、ランニング中にアイデアを思い浮かべる。

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