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無知の玉手箱
~知らないから始まるマーケティング~

執筆者の写真橘川 徳夫

【PR講座 第41回】PRのアイデアがない?既存の商品でメディアを引き付ける方法

ここ数回のブログでは、PR会社に対するいくつかの疑問(例えば、いつまで続けるのか、コンサルの必要性、予算など)について率直にお話ししてきました。今回は、よく聞かれる「PRするネタがない」という悩みについてお話しします。


特にメディアPRを進めるには、「新しさ」「面白さ」「役に立つ」の3つの要素が必要です。企業が毎月新商品や新規サービスを開発するのは難しいです。1年に1回でも大変です。そのため、「PRするネタがない」と感じることが多いでしょう。

しかし、PR会社としては「新情報がないとPRできません」と言ってしまうわけにはいきません。PR会社の仕事は、今ある情報をうまくメディアに紹介することです。


例えば、2024年の夏は猛暑となりました。メディアは猛暑に関する情報を探しています。ですから、暑さ対策の商品(例:ハンディ扇風機)などは、時流にあったコンテンツとして紹介されやすくなります。また、猛暑によって商売が繁盛した、あるいはその逆で生産が低下した……といった情報も、メディアにとって価値あるコンテンツとなるでしょう。


そこで、自社の商品やサービスを猛暑に関連付けてPRできないか…といったことを考えてみましょう。世の中のトレンドにあわせて既存の商品をうまく紹介することが大切です。


メディアは季節や時期によって取り上げるネタが決まっています。例えば、1月は受験、2月はバレンタインデー、3月は卒業式、4月は花見、5月は母の日、6月は結婚、7月は夏祭り、8月は夏休み、9月は敬老の日、10月はスポーツ・健康、11月は紅葉、12月はクリスマスといった具合です。


これに加えて、時事ネタを絡めて商品を紹介することで、メディアに取り上げられる可能性が高まります。例えば、猛暑を地球温暖化の観点から紹介するなどです。


メディアは常に自分たちが紹介したいネタに沿った情報を探しています。したがって、私たちが伝えたい情報を届けるのではなく、メディアが興味を持ちそうな文脈にのせて、上手く情報を提供するように心がけましょう。


このように、メディアに寄り添って商品のマーケティング戦略を考えることで、PR戦略が新たなマーケティング方策に繋がる可能性があります。


「PRネタがない」と感じるのは、自社の商品やサービスしか見ていないからかもしれません。メディアや一般消費者に寄り添うことで、ネタは意外と見つけやすくなるのです。


いかがでしょうか?このように考えると、PRのネタを考えるのは、それほど難しいことではないですよね!それでも自分たちではなかなか見つけられないという方は、PR会社と一緒に考えてみてはいかがでしょうか。自分たちでは思いつかないような面白いアイデアが出てくるかもしれません。

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著者・橘川徳生 プロフィール

中央大学経済学部を卒業。大学時代は、落語研究会に所属するほどの話好き(うるさいというのが周りの評価?)。座右の銘は「無知の知」。大学卒業後、電力会社や生命保険会社での勤務を経て、1990年ウインダムに入社。過去の様々な業務経験を活かして、PR業務に携わる。

落語研究会で養った自由な発想をもとに、様々なPRやマーケティング企画を立案し。業務を通して蓄積した広範な業務知識をベースに、独自のPRコンサルティングが好評を得ている。趣味はランニングと読書。本から新たな知識を見つけたり、ランニング中にアイデアを思い浮かべる。

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