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無知の玉手箱
~知らないから始まるマーケティング~

年末年始の夜は、テレビを観るくらいしか楽しみがない私ですが、ここ数年、テレビ番組を観ていて感じることがあります。それは、特番の放送時間の長さです。


特番自体は昔からありましたし、年末年始には特に多く放送されるイメージがあります。でも最近は、1本の番組が2~3時間は当たり前、長いものでは5時間を超えることもあります。これでは全部観るのは大変ですし、結局「それなら、はじめから観ないほうがいいかも」と思ってしまうことが増えました。


テレビ局側としては、人気番組の特番で視聴率を稼ぐ意図や、年末年始ならではの制作事情(タレントさんのスケジュール確保が難しいなど)があるのだろうと理解しています。それでも、視聴者としては少しストレスを感じることがあります。


例えば、良いところで挟まれるCM。CM開けに、もういちど同じ内容を繰り返す構成は「他のチャンネルに変えさせないため」だとは思いますが、長時間の特番では何度も繰り返されるため「もういいや」となることが少なくありません。


最近では、報道番組への批判的なコメントが目立ちますが、バラエティー番組においても、こうした状況が続くとテレビ離れが進むのではないかと心配になります。


特に若い世代は、インターネットで動画を観るのが主流です。インターネットならCMを飛ばしたり、早送りで自分のペースで視聴できるため、地上波テレビに対する魅力を感じにくいのかもしれません。


年末年始の番組に限らず、最近は音楽特番が10時間以上放送されることもあります。しかし、これも長時間すべて観続ける人は少なく、自分の好きなアーティストだけ観たい視聴者にとっては、興味のない部分はスキップされがちです。今の若い世代は、自分の好きなものだけを選ぶ傾向が強く、音楽も配信サービスで自分の好きな曲だけを聴けるため、テレビで長時間特番を観る理由が薄れているのではないでしょうか。


それでも、テレビの影響力はいまだに大きいものです。このまま視聴者の声を無視した番組作りが続けば、本当に観ない人が増え、新聞などのメディアと同じ道をたどる危険性があります。ぜひ、視聴者の意向を反映させた番組作りをしてほしいと願っています。

 

 

 
 

 

ここ数回にわたりメディアがテキスト中心から画像や動画へと変化してきた背景についてお話ししてきました。その大きな要因は、SNSの急速な発展です。今回は、この変化が情報発信やPRにどのような影響を与えているのかを考えてみたいと思います。


一昔前、情報を広く届けるには新聞やテレビといった既存のメディアを利用するしか方法がありませんでした。例えば、行列のできるラーメン店が注目を集める背景には、「〇〇テレビで紹介されたから」といった理由がよく挙げられました。


しかし、最近では既存メディアの信頼性が低下しているとよく言われます。2024年の選挙では、既存メディアが信頼されず、それに頼らずSNSを駆使した選挙戦を展開して話題を集めた候補者が多くいました。


SNSは誰でも簡単に始められ、特別な許可も必要ありません。投稿が「バズる」ことで、瞬く間に情報が拡散されることもあります。場合によっては、自分の投稿ではなく、トレンドとして情報が広がることも少なくありません。こうして、スマホさえあれば誰でも発信者、つまりメディアになれる時代になったのです。しかも、SNSはインターネットを通じて世界中とつながっているため、情報は日本国内にとどまらず、地球の裏側にまで届く可能性を秘めています。


こうした自由さゆえに、SNSは従来のメディアとは異なる特徴を持っています。新聞やテレビのような既存メディアには、取材や掲載にあたって厳格なルールがありました。しかし、SNSでは誰でも自由に投稿できるため、事実確認をしないまま発信され、結果としてフェイクニュースが拡散されるケースもあります。

SNSユーザーに対して「情報を確かめてから発信すること」を強制することは現実的ではありません。


また、法規制を強化すれば、SNSの魅力である自由さが損なわれる可能性もあります。このバランスをどのように保つべきかは、今後も大きな課題となるでしょう。


PRを行う側としては、既存メディアとSNS、それぞれの特性を理解し、使い分ける必要があります。テレビや新聞などの既存メディアは、しっかりした取材に基づき正確な情報を届ける役割を持っています。正確な情報を発信したい場合は、プレスリリースを送付し、これまで通りメディアPRを展開するのが効果的です。


一方で、SNSを活用する場合は、自社で直接情報を拡散させるだけでなく、影響力のあるインフルエンサーと協力する方法も検討すべきです。誤った情報が拡散されるリスクを防ぎつつ、情報を効果的に広げる方法を考えることが重要です。


SNSを中心にした情報発信の時代は、誰にとっても未経験の領域です。この状況は新しいチャンスを生む一方で、方法を誤ると全く効果が得られないリスクも伴っています。PR担当者としては、この変化をポジティブにとらえ、それぞれの媒体のメリットを活かした戦略を模索していく必要があります。


自由であるがゆえに難しい時代ですが、それを乗り越えることで、これまで以上に大きな成果を得られる可能性があるのではないでしょうか。

 
 

新年あけましておめでとうございます。


私の正月はと言えば、箱根駅伝の観戦が最大の楽しみになっております。もちろんわが母校の中央大学を応援するのがメインとなりますが、いろいろなドラマや他校のエースの走りを観て熱くなることもあります。


ここ数年1月2日に仕事があって、往路を全て観戦することができずもやもや感があったのですが、今年はようやく往路をしっかりテレビで観戦することができて楽しかったです。


中大は、往路2位、復路13位、総合5位という成績で、自分の予想よりもよい成績結果でした。特に往路でトップを走っている姿は、応援にも熱が入りました。途中ハラハラする場面もありましたが、戦前の予想を大きく覆す好結果に、早くも今から来年の箱根駅伝が楽しみになっています(気が早いですかね?)。


駅伝の結果はどうであれ、応援できる喜びは代えがたいものがあります。前にもお話したように、私はもっぱらテレビが駅伝を観戦します。最近ではインターネットの普及から、ランナーの現在位置や通過順位、通過タイム、区間順位などをリアルタイムで把握できるようになっているので、熱心な駅伝ファンには本当によい時代となったものです。私もちょくちょくネットで中継ページにはりついては、トップとのタイム差や、母校と競っている大学が近づいてくると思わず応援に熱が入ってしまうこともあります。


PRの観点から言えば、お正月の箱根駅伝は、必ずその年の上位に入る視聴率番組であり、沿道の観衆もかなりの人数ですから、多くの人に大学を知ってもらう絶好のイベントになります。競技結果が良かった場合は、なおさらその学校のイメージアップにつながることでしょう。


一方、結果が悪かった場合は、どの大学でもSNSなどで非難や中傷コメントを書き込む心ないファンがいます。これには、毎年とても残念な気持ちになります。大学の選手は、駅伝に限らずプロではありません。あくまで教育の一貫として競技に参加しているわけです。したがって、外部の人間が勝った負けたを大学生たちに向かってとやかく言う資格はありません。一番悔しい思いをして、落ち込んでいるのは選手自身ですから、彼らを精神的に追い込むような投稿内容は、選手をいたずらに苦しめる結果になるだけです。


その大学のOBなので、悔しい気持ちは十分に理解できますが、それは自分の胸の内や親しい人の間にとどめるようにして、選手たちを温かい目で見守り、来年に期待するように応援するのがアマチュアスポーツの応援のスタイルだと思います。

 

新年の誓い……というよりも駅伝の話になってしまいましたが、此の【PRコラム】では、今年もこんな感じで自分の思ったことやPRについて考えたことなどを率直にお話していきたいと思います。


本年も引き続きよろしくお願いいたします。

 
 

著者・橘川徳夫 プロフィール

顔写真 (2).jpg

中央大学経済学部卒業。大学時代は、落語研究会に所属するほどの話好き(うるさいというのが周りの評価?)。座右の銘は「無知の知」。大学卒業後、電力会社や生命保険会社での勤務を経て、2001年ウインダムに入社。過去の様々な業務経験を活かして、PR業務に携わってきた。

落語研究会で養った自由な発想をもとに、様々なPRやマーケティング企画を立案。業務を通して蓄積した広範な業務知識をベースに、独自のPRコンサルティングがクライアントに好評を博している。趣味はランニングと読書。本から新たな知識を見つけたり、ランニング中にアイデアを思い浮かべる。

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