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無知の玉手箱
~知らないから始まるマーケティング~

テレビドラマを観ていると、主役の俳優が広告代理店に勤務していることがよくあります。洗練されたオフィスで、華やかな仕事内容を颯爽とこなす画面中のキラキラした人物たちには、広告代理店で働いている私でさえ「かっこいいな」とあこがれてしまいます。


ただ、これはあくまで物語のなかの話。現実は違います。もちろん、大手やWeb系の広告代理店はこのようなワークスタイルに近いのかもしれませんが、当社のような小さな代理店とはまったくイメージがかけ離れています。


実際、私がしている仕事は地味な仕事が多いです。PRイベントの現場では進行を仕切ったりすることもありますが、普段は資料の封入作業も率先して手伝いますし、人手が足りなければ、椅子や机を並べるといったイベント会場の設営なども行います。


PR会社の仕事はイベントや広告の企画を考えることだと思われがちですが、実際はほとんど調整の仕事です。つまり、メディア、クライアント、外注先など関係者の話を聞いて合意形成を図っていくことに大半の時間を費やしています。調整先も1社だけではなく、たいていの場合は複数となるので、関係者が多くなればなるほど調整するための時間や労力を必要とします。また、関係者の間に入って交通整理する、という作業は、テレビドラマのようにかっこよく自己主張する場面はでてきません。ひたすら相手の話を聞いて、ベストな着地点を探す地味な仕事になります。これでは、どう考えても華やかできらびやかになりようがありません。


もっとも、世の中に存在するどんな仕事でも、華やかな場面ばかりではありません。ドラマの中であっても、地味な役回りをこなす社員だって映っています。広告業界に興味がある方は、そのことはよく知っておいた方がいいかもしれませんね。


もちろん、私はこの仕事が好きですし、やりがいがあると思っていますので、地味な仕事を厭わない方は、ぜひ一緒にお仕事をしましょう!

 
 

今回は、SNSアカウントの活用方法についてお伝えしたいと思います。


SNSはもともと個人同士がネットを通じて情報を交換するためのツールとして始まりました。それが進化して、仲間づくりや情報共有の場となりました。そのため、SNSでは個人が発信する情報が中心となっています。


フォローするアカウントも、顔が見える(つまり、どんな人かがわかる)人を選ぶ傾向があります。この人の考え方に共感できる、好きだと思う、といった理由でフォローするのです。


ですから、フォロワー数が多いのは芸能人など有名人がほとんどです。一方で、企業アカウントでフォロワー数が多いのは、世界的な企業や特定のファンがいる企業と想像できます。


つまり、SNSの情報を読むかどうかを決めるのは個人の判断に委ねられているわけです。そのため、発信する情報はフォロワーの興味を引き、共感や反発を呼び起こす内容である必要があります。「私もそう思っていた」と感じてもらえる内容が、拡散されやすいのです。


SNSの本質は、個人同士のつながりやコミュニケーションの場ではありますが、それでも、企業がSNS対策をしないわけにはいきません。SNSからの情報は、特に若者にとって重要な情報源となっているからです。若い人たちはGoogleなどを使ってWeb検索を行いません。X(旧Twitter)やInstagram、TikTokといったSNSで情報を探して情報を得ているのです。もし自社の情報がこれらのSNS内に存在しなければ、ユーザーに情報が届くことはありません。


そのため、企業はSNS上にアカウントを作成し、Webサイトと同様に自社の情報を発信していく必要があります。企業イメージを守りつつ、興味を引くような投稿をすることが理想ですが、なれないうちは、最低限ポータル的な役割を果たすアカウントとして運用してみるのが無難かもしれません。


SNS内のテキスト情報を探すための「ハッシュタグ」も忘れずに活用しましょう。最適なキーワードを配置することで、自社の情報がSNS上共有されやすくなれば、SNS検索を通じて自社のWebサイトへの訪問につながる可能性が高まります。


フォロワー数を目標にすることは良いですが、ユーザーからの反応を過度に意識するあまり、企業イメージを損なうような内容を投稿してしまっては本末転倒です。そのため、フォロワー数は目安程度に考え、発信したい情報を大切にするべきでしょう。また、アカウントを開設する際には、運用方法(フォローする基準やリポストの方針など)を決めておくことが重要です。まずは、自分たちの決めた情報を適切にタイミングよく発信していくことが心がけてみてください。

 
 

SNSを活用したPR方法について、最近特にお問い合わせをいただくようになりました。当社も現在とても力を入れている分野でもありますので、ここではまずSNSを活用したPRを行う際に押さえておくべき事項を解説します。


SNSは一種のメディアとみなすことができますが、テレビや新聞といった従来型のメディアとは性質が異なります。これまでのメディアは必要な情報を広く届けることが目的でした。しかし、SNSはユーザーが自分の発信したい情報を自由に発信する場です。そのため、発信者は受け手の反応を重視せず、自分の好き嫌いに基づいて情報を発信することが多いです。


また、仲間内で共感できる情報を共有する傾向が強く、仲間外れの人々は意識されません。SNSは必要な情報を提供するというよりも、自分の声を聞いてもらうことが目的のメディアなのです。


情報が広まるためには、共感を呼ぶ内容や、何かに反論する内容が求められます。


SNSの投稿がニュースで話題になる際は、このどちらかに該当するケースがほとんどです。つまり、企業がSNSで情報を広めたいと思ったら、自社製品やサービスで共感を得るとともに、ユーザーのを引く内容を発信しなければなりません。


真面目な内容では関心を引くのが難しいため、バズる可能性は低いです。しかし、あまりにネガティブな内容を含む投稿を発信するのは高いリスクを伴います。


以上から、企業がSNSを使って情報を広めるのは意外に難易度が高くなるため、補完的なメディアとして活用されることが多いようです。


効果的なPR手法としては、インフルエンサーマーケティングがあります。ネット上で影響力が高い有名人(インフルエンサー)に投稿してもらい、情報の拡散を図る方法です。これは現在、SNSのPRで最も有力な手法で、インフルエンサーの紹介を専門に行う会社も数多く存在します。


インフルエンサーを起用する際には、単にフォロワー数の多さだけで選ばないことが重要です。SNS上では、ユーザーの興味のある分野の投稿以外は見られないため、当該インフルエンサーのフォロワー層が、あなたが情報を広めたいターゲット層と一致している必要があります。そうでなければ、いくらそのインフルエンサーが多くのフォロワーを抱えていたとしても、情報の拡散は望めないでしょう。


また、インフルエンサーを紹介する会社に仲介を依頼すると、当然ながら少なくない費用がかかります。また、昨今の景品表示法改正を受け、インフルエンサーを起用したマーケティングを行う際のPR表記ルールが厳格化されました。法的に正しい手続きを取らないPRを行えば、「ステルスマーケティング」ととらえられ、かえって起業イメージを大きく損なうリスクもあります。


このように、SNSを活用したPR手法には良い面・悪い面が存在しますが、どんな状況においてもこれさえやっておけばうまくいく、といった確実な方法はありません。とはいえ、試行錯誤を繰り返し、あなたの会社や業界にあった成功パターンを見つけることができれば、強力なPR手法となる可能性を秘めているメディアだといえるでしょう。

 
 

著者・橘川徳夫 プロフィール

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中央大学経済学部卒業。大学時代は、落語研究会に所属するほどの話好き(うるさいというのが周りの評価?)。座右の銘は「無知の知」。大学卒業後、電力会社や生命保険会社での勤務を経て、2001年ウインダムに入社。過去の様々な業務経験を活かして、PR業務に携わってきた。

落語研究会で養った自由な発想をもとに、様々なPRやマーケティング企画を立案。業務を通して蓄積した広範な業務知識をベースに、独自のPRコンサルティングがクライアントに好評を博している。趣味はランニングと読書。本から新たな知識を見つけたり、ランニング中にアイデアを思い浮かべる。

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