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無知の玉手箱
~知らないから始まるマーケティング~

今回は、PR会社に依頼する際の費用についてお話しします。このブログでは、PR戦略や企画を考えるならPR会社に頼むのが一番おすすめだとお伝えしていますが、費用がどれくらいかかるのかわからず、不安に感じる方も多いのではないでしょうか。


広告の場合、定価があり、ある程度の金額目安がわかります。最近のWeb広告は事前に費用を設定できるため、予算オーバーの心配がありません。しかし、PRには定価がなく、内容によって費用が変わるのが一般的です。


例えば、欧米の大手PR会社が大統領選挙や国の政策キャンペーンなどを手掛ける場合、数億円もの費用がかかることがあります。正直なところ、私たちの会社がそのような大規模な案件を引き受けて、数億円の見積もりを提示するのは難しいです。たとえ依頼があっても、自信がないのでお断りするでしょう(心は揺れますが/笑)。


PR会社の立場からすると、できるだけ費用をかけてほしいと思う一方で、実態に見合った費用を支払っていただくのが理想です。見合った費用の考え方は主に2つあります。


効果に対する報酬

PRの効果を測定し、その結果に応じた報酬額を支払う方法です。具体的には、広告換算や売上増加などの指標を使って評価します。成功報酬型でPRを依頼する場合、この方法が適しています。


業務内容・作業量に応じた費用

相談や打ち合わせなど、PR業務にかけた作業時間に基づいて費用を支払う方法です。コンサル費用、企画費用、リリース作成費用、配信リスト費用など、費用名目を決めて見積もりを提出します。こうすれば、時間管理ができ、費用に見合った作業が可能です。


実際のところ、弊社の場合、成功報酬型での依頼はほとんどなく、業務内容に応じた費用での依頼が主流です。ただ、受注後に想定以上の業務が発生し、見合わない仕事になることも多々あります。そのため、単発の依頼よりも継続的な依頼の方が効果的で、業務効率も図れます。


結論として、PRにいくらかけるべきかという疑問に対しては、まずは効果を期待するためにどれだけ支払うべきかを考えてから予算を組むことが重要です。予算内でできることを相談し、効果が出たら徐々に予算を増やし、PR会社に依頼する内容を充実させていくというやり方が賢明です。


また、PRは内容によって料金が変わるので、予算を率直に伝えて相談するのも一つの方法です。予算の範囲内で対応できるサービスメニューを示してくれるはずです。


以上が、PR会社に依頼する際の費用についての考え方です。疑問や不安があれば、ぜひお気軽に相談してくださいね。

 
 

前回のブログでは、PR活動は継続が大切だとお話ししました。どんなに良い戦略を立てても、途中で諦めてしまっては効果は出ません。しかし、長く同じ戦略に固執するのも効果的ではないかもしれません。


実は、PR活動はPR会社や広告代理店に頼らなくても、自分たちで行うこともできます。このブログを参考にしていただければ、ある程度のPR戦略や方策を立てられるでしょう。自分たちでPRを行えばコストも削減でき、うまくいけば費用対効果は高まります。


でも、それならPR会社は必要ないのでしょうか?


PR会社の最大の強みは、豊富な手法を持っていることです。これまでのブログでも、メディアPRを中心に様々な方法を紹介してきました。PR会社には豊富な経験や事例があり、成功した事例だけでなく、失敗した事例から学んだノウハウも持っています。そのため、的確なアドバイスやPR企画を提供できるのです。


一方、自社でPRを展開する場合、自分たちの考えに固執し、新しいアイデアが出にくくなることがあります。もちろん、PR会社も斬新な企画を出しても採用されないことがありますが、その過程で新しい視点や考え方を提供し、次回以降のPR策に活かすことができます。


また、PR会社に依頼することで省力化も図れます。前回もお話ししましたが、PRは地道な業務を継続的に行う必要があります。専任のPR担当者を置いても、進め方によっては業務がなくなることもあるかもしれません。


しかし、PR会社に依頼すれば、他の業務を行いながらPRを進めることができます。専任担当者を置くコストが企業にとって効果的かどうかは重要なポイントです。そのため、ある程度規模の大きい企業でないとPR専任担当者を置くのは難しいかもしれません。


このように、PR会社をうまく活用することで、コストを含めた効果を高めることができます。自社でPRを進めることを否定するわけではありませんが、まずはPR会社に相談することをお勧めします。

 
 

更新日:2024年10月28日


約2週間に及ぶパリオリンピックが終わりました。日本は金メダル20個、銀メダル12個、銅メダル13個の計45個のメダルを獲得するなど、海外で開催するオリンピックでは過去最高の戦績を挙げることができました。


私も日本がここまでメダルを取れるとは思っておらず(選手の皆さんすみません)連日の快進撃にとても驚かされました。オリンピックは、活躍する自国選手の姿に国民全体が勇気づけられる国家レベルでの一大エンターテイメントの場であることをあらためて実感しました。表彰台に上がる、上がらない関係なく、全力を出し切る選手たちの姿は、見る人に大きな感動を与えたことでしょう。


さて、今回のオリンピックの報道で目についたのが、SNS上での選手に対する誹謗中傷です。


SNSは、個人的に思ったことを自分の仲間に伝えるコミュニケーションツールです。感じたことをそのままつぶやいてしまいたい気持ちは私にも理解できます。

我々のようなおじさん世代は、そういったトピックはSNSではなく、居酒屋で話すことが多かったかもしれません。仲間内の話ですから、多少の誹謗中傷などは酒の肴みたいなものですから、よほどのことがない限り、そういった悪口などが選手に届く可能性は低く、ましてやニュースで伝えられる機会はまずありません。


しかしこれがSNSだとどうでしょうか。あなたの投稿は自分の知らない人たちの間で瞬時に共有される可能性があります。実際、拡散した中傷などがアスリートの目に触れてしまうケースも多々あり、彼らのリアクションを通してテレビなどのニュースでも話題となっていくわけです。


SNSは、便利で自分の思いを共有するために適したツールではありますが、匿名性が高く、誹謗中傷しても自分に害が及びません。したがってネガティブな内容が拡散しやすくなります。現実世界では口にしづらいような主張を誰かが投稿すると、そこに共感が集まり、「いいね」やリポスト等によって拡散してしまうわけです。また、ニュースメディアなどもネガティブで刺激的な内容を好んで取り上げる傾向にあり、結果としてSNS上で行われる誹謗中傷の拡散を助けてしまっているところがあります。


人間は、不満や怒りなどの感情が芽生えることを抑えることができません。私もパリオリンピックでは、審判や外国人選手への不満を抱いたり、日本人選手に対して不甲斐なさを覚えたこともありました。しかし、そういったネガティブな内容をSNSに投稿しようとは思いません。フォロワーが多寡に限らず、一旦投稿が拡散してしまうと自分ではどうすることもできません。拡散が進んでから投稿を削除しても、元の投稿のスクリーンショットが出回り、拡散が止まらないケースも多々あります。


SNSは、情報がいち早く広く伝えるには便利なメディアですが、使い方を誤ると他人を傷つけてしまう凶器にもなりえます。常日頃からPR活動に携わっているとSNSの怖さを実感します。


SNSでのアスリートに対する誹謗中傷は、オリンピックで頑張った選手に水を差すものでしかならず、誰もプラスにはなりません。今後も注目度の高い国際的なスポーツイベントが開催されるたびに同様のケースは発生する可能性があります。ぜひ、みんなが納得するような良い対策を考えていきたいものです。

 
 

著者・橘川徳夫 プロフィール

顔写真 (2).jpg

中央大学経済学部卒業。大学時代は、落語研究会に所属するほどの話好き(うるさいというのが周りの評価?)。座右の銘は「無知の知」。大学卒業後、電力会社や生命保険会社での勤務を経て、2001年ウインダムに入社。過去の様々な業務経験を活かして、PR業務に携わってきた。

落語研究会で養った自由な発想をもとに、様々なPRやマーケティング企画を立案。業務を通して蓄積した広範な業務知識をベースに、独自のPRコンサルティングがクライアントに好評を博している。趣味はランニングと読書。本から新たな知識を見つけたり、ランニング中にアイデアを思い浮かべる。

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