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無知の玉手箱
~知らないから始まるマーケティング~

前回はPRのタイミング(When)についてお話しましたが、今回は、どのメディア(Where)でPRを行うかについて考えてみましょう。


PR活動で意外に大切なのが、PR戦略を立てる順序です。たとえば、先にPRを行うメディアを決めてから、具体的なPR方法を検討すると、失敗しやすくなります。


たとえば、若い女性向けのPRを行いたいので、若年層が親しんでいるInstagramやファッション誌で取り上げてほしいという要望があります。PRの結果を先にイメージして、そこから逆産してPR方法を求めると、こうしたアプローチになりがちです。


しかし、実際には、一旦先入観を捨てて、その商品やサービスを効果的に知らせる方法をゼロから検討したほうがよりよいPR活動への近道となります。本当にその商品やサービスはInstagramが最適なのか?ファッション誌がベストなのか?まずここを冷静に判断する必要があるのです。


たとえば、当初、PRのターゲットを若い女性と仮定していたとしても、実際には中高年の女性の方がより良い反応が得られるケースもあるかもしれません。その場合、PRの内容やメディア選定を変更することで、効果的なPRを実現できます。


メディア選定は戦術であり、戦略ではありません。戦略は状況に応じて変更できるものであり、複数の戦術を持っておくことが重要です。特定のメディアに依存せず、多彩なPR戦略を企画することが成功への鍵となります。

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これまで、PR戦略を考える上で重要な要素は、What(何を伝えるか)、Who(誰に伝えるか)、Why(なぜ伝えるか)の3つだとお伝えしてきました。


しかし、PR活動にとってはWhen(いつ伝えるか)も極めて重要な要素です。なぜなら、適切なタイミングでPRを行わないと、効果を最大限に引き出すことができません。


例えば、父の日のイベントをPRする場合、前日にプレスリリースを公開してもメディアが取り上げる可能性は低くなります。記事や動画を準備する十分な時間が取れないからです。


このような失敗を避けるため、少なくとも2か月前にプレスリリースを発表する必要があります。また、メディアによる取材申し込みを期待するのであれば、1か月前から準備を進める必要があります。


これは、広告制作においても同様です。発売日から新商品をCM等で宣伝したいのであれば、そのCMコンテンツのための制作期間を加味したスケジュールを立てなければなりません。


経験がある人であれば、自分でスケジュールを組み立てることができますが、初めての場合や、不安がある場合、PR会社や広告代理店に相談することをお勧めします。PR活動に適切なタイミングを見極めることが、PR戦略の成功につながるからです。

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PR戦略とメディアPRについてお話ししてきましたが、今回は消費者の購買決定様式や現代のPRについてもう少し詳しく考えてみましょう。


かつてはAIDMAモデルが購買決定を説明する主流でしたが、今ではインターネットの普及によりAISASモデルが一般的になりました。消費者はメディアで情報を見た後、必ずウェブで詳細を検索し、それから行動に移す傾向があります。


そのため、ウェブサイトやSNSが重要な役割を果たしています。もしウェブ対策やSNS対策が不十分だと、メディア露出だけでは効果が薄いことがあります。


特に若い世代はSNSを通じて情報を得ることが多いため、SNS上で情報を共有し拡散されることが成果を上げるポイントになります。PR戦略を考える際には、単にPRを行うだけでなく、ウェブやSNSも含めた総合的なアプローチが求められます。


現代は情報伝達が複雑化しています。従来の方法が今後通用しなくなる可能性もあります。ですから、常に新しい情報を取り入れてPR戦略を練ることが大切です。

大きな成果を得るには、時代の変化に敏感に対応する必要があるでしょう。


一方で、新しいトレンドに乗り遅れると厳しい状況に陥ることもありますので、ケースバイケースの対応が必要です。柔軟な発想がますます重要になっているのです。

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著者・橘川徳夫 プロフィール

顔写真 (2).jpg

中央大学経済学部卒業。大学時代は、落語研究会に所属するほどの話好き(うるさいというのが周りの評価?)。座右の銘は「無知の知」。大学卒業後、電力会社や生命保険会社での勤務を経て、2001年ウインダムに入社。過去の様々な業務経験を活かして、PR業務に携わってきた。

落語研究会で養った自由な発想をもとに、様々なPRやマーケティング企画を立案。業務を通して蓄積した広範な業務知識をベースに、独自のPRコンサルティングがクライアントに好評を博している。趣味はランニングと読書。本から新たな知識を見つけたり、ランニング中にアイデアを思い浮かべる。

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