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無知の玉手箱
~知らないから始まるマーケティング~

更新日:2025年6月20日


かつて通勤電車の中で、折りたたんだスポーツ新聞を器用に読み込むサラリーマンの姿は、どこか日常の風景の一部でした。私自身も、入社当時はその一人。朝の満員電車でスポーツ新聞を開き、野球の結果や芸能ニュースに目を通すのが日課でした。


しかし今、そんな光景はめっきり見かけなくなりました。スマートフォンが登場して以降、新聞の発行部数は減少を続け、ついには廃刊となったスポーツ紙も出てきています。


この背景には、スマホの普及とともに進んだ「スポーツの多様化」があると感じています。私が子どもの頃、「スポーツ」といえばほとんどが野球一色。テレビも新聞も、話題の中心はプロ野球でした。しかし現在では、サッカーやバスケットボール、バレーボール、ラグビー、陸上、水泳、さらにはスケボーやダンスと、競技は実に多様になり、それぞれに熱狂的なファンが存在します。


こうなると、限られた紙面にすべてのスポーツ情報を盛り込むことは難しく、読者も自分の“推し”スポーツの最新情報をスマホでダイレクトに得るようになります。結果、スポーツ新聞は次第に選ばれなくなっていったのです。


それでも、私は「スポーツ新聞はまだまだPRに活用できる媒体」だと信じています。実際、クライアントによっては「スポーツ紙に載せるのはちょっと…」と敬遠する方もいますが、PR的に効果的な戦略はあります。


例えば、芸能人を起用したイベントを企画すれば、スポーツ紙の記者に取材してもらえる可能性が高くなります。取材された記事はそのままネット版に掲載され、Yahoo!ニュースに転載されるケースもあります。うまくいけばYahoo!トップページに載ることすらある。つまり、スポーツ新聞に取り上げられることが、デジタルメディアへの波及効果を生む起点にもなり得るのです。


時代の流れによるメディアの変化は避けられないものではありますが、それでもスポーツ新聞という媒体が持つ“文化的価値”には、どこか温もりを感じてしまいます。おじさん世代にとって、駅の売店で売られている“あのページ”をドキドキしながら覗くような、ちょっとした背伸びの思い出も、忘れられない要素なのです。

もしかすると、こうした「おじさんの好きなもの」は時代とともに姿を消していく運命なのかもしれません。でも、だからこそ、変化の中にある価値を見出し、活用していく。それがPRの役割なのだと思います。

 
 

6月16日 昨日は父の日でした。我が家でもありがたいことにプレゼントをもらい、私の好きな食べ物を囲んで、ちょっとだけ“主役気分”を味わわせてもらいました。

でも、毎年思うのですが、なんだか母の日と比べると盛り上がり度が違いませんか?


母の日は、カーネーションに始まり、プレゼントに外食に…と、世の中が「お母さんありがとうムード」に包まれます。一方で父の日はというと、こぢんまり。イベント感もそこまでないし、CMの本数も少ない気がする。うちだけ?いや、きっとそうでもないはずです。


これは日本に限った話ではなさそうです。アメリカのメジャーリーグでも、母の日(マザーズデー)にはピンクのユニフォームでプレーしたり、話題性が高い。でも父の日(ファザーズデー)は、水色のユニフォームこそ着ているものの、ニュースの扱いは明らかに控えめ。「今年もやってたんですね…」くらいの空気感です。

なぜここまで差があるのか。私の勝手な推測ですが、もともと女性の地位が低かった歴史の中で、「せめてこの日くらいはお母さんを大切にしよう」という社会的な配慮があったのではないかと思います。対して父親は、これまで“偉そうにしてた側”というイメージがある。だから「今さら感謝する必要ある?」と受け止められてしまうのかもしれません。


確かに以前はそうだったかもしれませんが、現代のお父さんはどうでしょう。

もはや家庭の中で“威厳の象徴”なんて言われる時代ではなくなりました。今やお父さんといえば、リビングの隅っこで気を遣いながらテレビを観る、いちばん遠慮がちな存在かもしれません(笑)。

仕事はもちろん、最近では家事や育児にも参加するのが当たり前。かつての“何もしないでどっしり構えていたお父さん”像は、いまや懐かしの絶滅危惧種になりつつあります。それなのに今でも「くさい」「うざい」「汚い」などと敬遠され、リスペクトどころか忌避対象にされる始末…。


だからこそ私は言いたい。父の日こそ、父親の威厳を再評価するチャンスにすべきでは?

この日を「お父さんって実はすごい!」と見直すきっかけにして、少しぐらい堂々とリスペクトしてもらう空気をつくってみる。PR的にも、世の中の“父離れ”に一石を投じるいい機会だと思うのです。


この意見、賛同してくれるおじさん族はいませんか?いや、もしかしたら皆さん、家の中が怖くて反旗を翻せないだけなのかもしれませんね(笑)



 
 

~画像・動画・資料作成まで!視覚表現を強化するAIツール活用法~


前回の講座では、ChatGPTをはじめとする“文章生成AI”の使い方をご紹介しました。今回は、画像や動画の生成AI、資料作成や広告運用に役立つツールなど、視覚的に“伝える”PRのためのAI活用をご紹介します。


■画像生成AIは「ぴったりの画像がないとき」の選択肢

企画書や提案資料に“イメージ画像”があると、伝わりやすさがぐっと上がります。以前はフリー素材サイトをよく使っていましたが、「これという画像が見つからない」と感じることも多くなり、最近はImageFXなどの画像生成AIを活用しています。


とはいえ、“サクッと作れる”というほど簡単ではありません。特に人物を入れた画像を作るときには注意が必要です。

デフォルトでは欧米系の人物が出てくることが多く、「日本人の」と指定すると、今度は背景や服装に違和感のある画像ができることもあります。“日本人に見えるけど、自然で違和感のない構図”にするには、何度もプロンプトを修正しながら試行錯誤を繰り返す必要があります。


また、画像生成AIの多くはプロンプトを英語で入力する必要がありますが、私はGoogle翻訳を活用しています。日本語の指示文を英訳して使えば、英語に自信がなくても問題ありません。 (日本語でも入力しても作成できるようになったようですので、お試しください)


■動画生成も“紙芝居”レベルから気軽に始められる

弊社の紹介動画には、NoLangという動画生成AIを使っています。簡単なスクリプトを入力するだけで、ナレーション付きの動画が10秒ほどで完成します。

正直に言えば“アニメーション”というより“紙芝居”に近い仕上がりですが、簡単なスクリプト(文章)を入力するだけでナレーション付きの動画が10秒ほどで完成します。

イントネーションに多少の違和感はあるものの、その後の修正作業などを入れても1時間以内に1本の動画が仕上がるのは驚きです。


NoLangで作成したウインダムの紹介動画です。この動画の中の画像もimageFXで画像を3点作成しています。

■プレゼン資料や広告運用にもAIを活用

パワーポイント資料を自動で作成してくれる「イルシル」は、打ち合わせや営業資料作成を時短できる便利なツールです。

また、弊社で取り扱っている「Omneky(オム二キー)」というAIは、WEB広告画像の効果を分析し、さらに効果的なビジュアルを自動生成してくれる優れもの。これからの広告運用は、AIとの協働が当たり前になると感じています。


■まとめ:AIは“人の代わり”ではなく“仕事の相棒”

ここで紹介した以外にも、SNS投稿の自動化、営業支援、人事管理、経理の自動処理など、業務別にさまざまなAIツールが登場しています。AIを使いこなすといっても、「何でも任せっきり」でうまくいくわけではありません。あくまで、自分がやりたいことを明確にしたうえで、「ここだけ手伝ってほしい」という場面に使うのが、現実的な活用方法だと感じています。

文章でも、画像でも、動画でも、「こういうのが欲しい」というイメージがあるからこそAIは活かせるもの。思い通りのアウトプットにたどり着くには、やはり“人の判断”と“試行錯誤”が必要です。

PRの現場でも、AIを“代わり”として使うより、“相棒”として使いこなす――そんな関係が、これからのスタンダードになるのかもしれません。

とはいえ、「何から始めればいいかわからない」「プロンプトの書き方が不安」という方も多いと思います。そうした方は、ぜひ一度、ウインダムにご相談ください。実際のPR業務でAIを活用している立場から、ツールの選び方や使い方のコツまで丁寧にお伝えします。興味のある方はお気軽にお問い合わせいただければと思います。

 
 

著者・橘川徳夫 プロフィール

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中央大学経済学部卒業。大学時代は、落語研究会に所属するほどの話好き(うるさいというのが周りの評価?)。座右の銘は「無知の知」。大学卒業後、電力会社や生命保険会社での勤務を経て、2001年ウインダムに入社。過去の様々な業務経験を活かして、PR業務に携わってきた。

落語研究会で養った自由な発想をもとに、様々なPRやマーケティング企画を立案。業務を通して蓄積した広範な業務知識をベースに、独自のPRコンサルティングがクライアントに好評を博している。趣味はランニングと読書。本から新たな知識を見つけたり、ランニング中にアイデアを思い浮かべる。

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