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無知の玉手箱
~知らないから始まるマーケティング~

前回、前々回と2回にわたって、費用をかけずにPRを行う方法について解説してきました。PRは必ずしもお金をかければ成功するわけではなく、全く費用をかけずに大きな効果を得ることも可能です。例えば、テレビ番組で有名人が偶然にあなたのお店の商品を絶賛すれば、翌日から大繁盛になることもあります。これは、口コミの力と言えます。


しかし、どんなに良い商品やサービスでもPRをしなければ、その価値が伝わらず売れないこともあります。PRには戦略が重要ですが、運に左右される要素も無視できません。もしPRがうまくいかなくても、その商品やサービスが良いものであれば、戦略を見直して続けることで成果を挙げることができるでしょう。


とはいえ、すべての商品・サービスがPRに適しているわけではありません。PRに向いていないジャンルもあります。以下に、PRに向かない商品・サービス分野の特徴を3つ挙げます。


1.説明しないとわからない商品・サービス

2.特に必要性を感じない商品・サービス

3.ありきたりで特徴のない商品・サービス


まず、その商品・サービスがPRをしても伝わらない(上記1のケース)ということになれば、PRが難しいと判断せざるをえないということになります。また、PRに不可欠な「新しさ」「面白さ」「役立つ」が欠けている場合(上記2、3のケース)も、PRには向いていません。


こうしたケースに当てはまる場合は、PRではなく顧客に対する対面での営業活動を強化しましょう。対面営業では、直接顧客に製品やサービスを説明することができます。電話やメールでアポイントを取り、直接会う機会を増やしましょう。


結局、商品が売れるためには、自社に合った方法を選択することが重要です。PRにこだわらず、他の手段も考慮してみてください。このPR講座が皆さんの参考になれば幸いです。

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PRイベントなどが日程の関係から休日に実施することがよくあります。私は社長なので、人が足りなければ、休日でももちろん仕事はします。


お正月の三が日にPRイベントで仕事をしたこともあります。このときは、さすがにこんな日にやらなくてもいいじゃないかと思ったこともありました。


テレビは毎日放送していますし、新聞も毎日発行されています。なので、テレビ局・新聞社は、休みなしで仕事をしていますが、記者は、交代でお休みをとっているはずです。ですが、テレビや新聞の人以外の方は、休日よりも平日に取材をしたいような気がします。


当然、PR会社でも代休などを交代に取ってきちんと休日を取るようにしていますのでご安心を。


ところで、休日のPRイベントは効果があるのかというと、実は微妙なところです。


土日のファミリー客層を狙ったイベントであれば、休日での開催もやむを得ないのですが、通常のPRイベントを休日に行うとテレビへの露出が厳しくなります。


なぜなら、土日は平日のような情報番組が少なく、またニュース番組も1週間を取りまとめた内容が主流となっているからです。日曜日にPRイベントを実施すれば、翌日の情報番組に紹介されるので問題ないのでは?と思われるかもしれません。しかし週末の情報はたくさんあるので、それらのイベントに対して話題性で上回るインパクトがなければなりません。でなければ埋もれてしまうでしょう。よほど内容に自信がなければ、メディアに取り上げてもらうのは難しくなると考えておいたほうが良さそうです。


私は、テレビ放送を狙ったPRイベントを考えるのであれば、できるだけ火曜日から木曜日に実施することを提案しています。少しでも露出の可能性を高くするため、そういったアドバイスは、「なるほど」と感心されることもあります。


とは言っても、入念に準備して平日に実施しても、偶然に様々な他のPRイベントと重なってしまい、取り上げられなかった……というケースも考えられます。


こうしたことから、休日のPRに関してはいろいろと考えなければいけないことがあるので、悩ましいのです。もっとも、正直に言えば休日は休みたいのが本音なのですが、記者やPRイベント主催者の方もそう思っているんじゃないでしょうかね?

 

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前回、お金をかけないPR方法についてお話しましたが、今回はインターネットを使って費用をかけずにできるPR方法をご紹介します。


まず、名刺に記載されているメールアドレスを活用する方法です。仕事で関わりのある人たちと名刺交換をした際、大半の場合は名刺にその人のメールアドレスが記載されているはずです。これらのメールアドレスに対してメールマガジンを送ることで、効果的なPRが可能となります。


一件ずつメールを送るのは手間がかかりますが、メールソフトのBCC機能を使って一斉送信する方法もあります。しかし、昨今の情報セキュリティ強化により、BCCで送ったメールが受信されない可能性もあります。そのため、クラウドサービスを利用して一斉送信することも考慮に入れてみてください。時間と効率を考えれば、わずかな費用をかける価値があるかもしれません。


次に、Webサイトの問い合わせフォームを活用する方法です。ターゲット企業が問い合わせフォームや問い合わせ用のメールアドレスを公開している場合、それらを利用してPRを行います。問い合わせフォームに必要な情報を入力し、PR内容を送信するのです。問い合わせ用のメールアドレスがある場合は、そのアドレスを収集し、メールを送ることでPRを行います。


このフォーム営業を自動的にできるWebサービスも存在します。時間と手間をかけたくなければ、そういうものを活用するのも一つの方法です。


メールや問い合わせフォームを使ったPRの効果は未知数ですが、メルマガの開封率は約20%と言われています。タイトルや内容を工夫して開封率を高めることが重要です。


この手法は費用がかからないため、自社に顧客リストがある場合やターゲットが明確な場合には有効です。ただし、過度な期待をせず、時間をかけすぎないようにすることが肝心です。

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著者・橘川徳夫 プロフィール

顔写真 (2).jpg

中央大学経済学部卒業。大学時代は、落語研究会に所属するほどの話好き(うるさいというのが周りの評価?)。座右の銘は「無知の知」。大学卒業後、電力会社や生命保険会社での勤務を経て、2001年ウインダムに入社。過去の様々な業務経験を活かして、PR業務に携わってきた。

落語研究会で養った自由な発想をもとに、様々なPRやマーケティング企画を立案。業務を通して蓄積した広範な業務知識をベースに、独自のPRコンサルティングがクライアントに好評を博している。趣味はランニングと読書。本から新たな知識を見つけたり、ランニング中にアイデアを思い浮かべる。

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