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無知の玉手箱
~知らないから始まるマーケティング~

前回のブログで、WEB広告が効果を検証する手段として有効であるとお伝えしました。今回はその詳細についてお話しします。


PR活動をしていてうまくいかなかった場合、何が問題だったのかがわからないことがあります。商品そのものに問題があったことも考えられますが、

「ターゲットが間違っていた」 「選んだ媒体が適していなかった」 「広告のデザインが良くなかった」

など、原因はさまざまです。


このとき、原因を特定するために使えるのが、各種Web広告に付属する分析ツールです。クリック数やインプレッション数などを細かく把握でき、すべて数値で効果を検証することができます。従来のマーケティングでは難しかったABテストも実施しやすくなります。


ABテストとは、異なる複数の広告を比較して、どちらがより成果を上げるかを検証する手法です。例えば、同じターゲットに対して異なる広告を出してクリック数を比較したり、異なるターゲットに同じ広告を表示して反応を見ることができます。これにより、ターゲットの正確な反応を知ることができ、戦略の有効性を検証できます。


その結果、20代女性が関心を持つと思っていた商品が、実際には30代女性に人気だった……といった意外な事実が判明する場合も多く、その後のPR戦略を再考する際に欠かせないデータが取れることもあります。


また、Web広告は、ターゲットを詳細に設定できる点でも優れています。年齢や住所を絞った広告表示、一度自社サイトを訪れたことがある人に再度広告を表示するリターゲティング、位置情報を基にした広告表示など、さまざまな方法で広告出稿先を詳細にカスタマイズすることが可能です。テレビや新聞のような従来の媒体に比べて、より高精度にターゲットにリーチできます。


このように、たとえ少ない予算しか確保できなかったとしても、Web広告を活用すれば効率よく様々な手法を試し、戦略の有効性を検証することができます。これを繰り返すことで、ターゲットや顧客のニーズを把握し、再度メディアPRを行うという戦略も有効です。


以上のことから、Web広告を活用することで、PR戦略をより効果的に検証し、最適化することが可能になります。

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パリオリンピックが開幕しました。


今回のオリンピックでは、開会式が競技場ではない場所で行われました。この柔軟な発想は、PRコンサルタントとしても見習わないといけないですね。


私は陸上競技、特に長距離が好きなので、期待しているのは男子3000m障害に出場する三浦龍司選手です。現在、陸上長距離部門でもっともメダルに近い存在です。パリでぜひ表彰台に上がってほしいです。


もっとも、日本のマスコミはメダルを期待して煽る傾向があるので、三浦選手はあまりプレッシャーを感じないようにして、自分のベストを尽くしてほしいです。いつも飄々としている三浦選手なら、プレッシャーをはねのけてメダルが獲得できるでしょう(これがプレッシャーかも!?/笑)


ところで、オリンピックといえば、私には苦い思い出があります。


かつてロンドンオリンピック期間中にPRイベントを行いました。夏休み期間中だったので、多くの子供たちに来場してもらえるよう、当時の人気子役を起用してPRしていこうという企画を立てました。イベント当日は企画が当たったのか、思った以上に在京のテレビ局やスポーツ新聞の取材が相次ぎました。


「これなら、翌日のワイドショーでたくさん紹介してくれそうだ」と思っていたのですが、その夜、卓球女子が銀メダル、バレー女子が銅メダルを相次いで獲得したので、翌日のスポーツ新聞やワイドショーはオリンピック一色に。私が手掛けたPRイベントは割りを食い、全く紹介されなかったのです。


日本の選手がメダルを獲得したことは、私にとってもうれしいことでしたが、この時ばかりは複雑な気持ちにさせられました。後日イベントの主催者にお詫びを伝えると、「仕方ないよね」と理解してはいただきましたが、お互いに悔しさが募る結果となったのです。


その時の教訓から、オリンピックの開催中には、私はPRイベントをできるだけ企画しないようにしています。日本選手が活躍しても、素直に喜べないようなことが起き得るからです。


なので、パリオリンピックは応援に専念にしたいと思います!

ガンバレ!日本!

 

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前回、メディアPRがうまくいかない場合の代替案として広告についてお話ししました。広告にはさまざまなメディアがあり、どの媒体を選ぶかはPR戦略に基づくことが重要です。


広告予算が豊富にある場合、広告を複数のメディアへ横断的に出稿する方法も有力です。例えば、新製品の発売に合わせてプレスイベントを開催し、その日からテレビCMや新聞広告、屋外広告などを一斉に展開することで、広く認知を広める手法はメディアミックスの王道的な事例としてよく知られています。しかし、これは広告予算が潤沢にとれる大手企業に限られた手法です。


予算が限られる場合、媒体を絞る必要があります。その際、「誰に」「何を」伝えたいかを考え、それにあった媒体を選ぶことが重要です。媒体の特性を理解すれば、戦略に合った最適な媒体を選定できますが、予算の問題も生じます。テレビが適していても、予算がなければCMを流せませんし、新聞も多くの人に見てもらうためにはある程度の費用が必要です。


比較的安価で、手軽に試せるのがインターネット広告(Web広告)です。Web広告は、投入する広告費用を自分で設定できるだけでなく、ターゲットを詳細に絞り込むことも可能なので、より効果的・効率的に伝えたい相手に情報を届けることができます。


Web広告には、バナー広告、リスティング広告、ディスプレイ広告、SNS広告、アフィリエイト広告などがあります。バナー広告は既存のメディア広告に似た特性があり、リスティング広告、ディスプレイ広告、SNS広告が現在の主流です。

ここでは、代表的な3つの広告について簡単に説明します。

 

リスティング広告 ユーザーが検索したキーワードに連動して検索結果にテキスト形式で表示される広告です。ユーザー自身が検索したキーワードに合わせて表示されるため、サービスや商品を探している確度の高いユーザーにアプローチできます。

 

ディスプレイ広告 Webサイトやアプリの広告枠に表示される広告で、「画像+テキスト」や「動画+テキスト」を組み合わせて表示されることが多いです。

 

SNS広告 Facebook、Instagram、X(旧Twitter)、LINE、TikTokなどのSNSメディア内に広告を配信する方法です。それぞれのSNSを利用しているユーザーに対して広告を表示することができます。

 

どの媒体も一長一短がありますが、どの広告も、出稿した広告コンテンツの効果を細かく分析できる機能が提供されています。そのため、Web広告はPR戦略が正しいかどうかを見極めるためにはとても有効な手段であるといえます。

次回の講座では、この点についてさらに詳しく説明いたします。

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著者・橘川徳夫 プロフィール

顔写真 (2).jpg

中央大学経済学部卒業。大学時代は、落語研究会に所属するほどの話好き(うるさいというのが周りの評価?)。座右の銘は「無知の知」。大学卒業後、電力会社や生命保険会社での勤務を経て、2001年ウインダムに入社。過去の様々な業務経験を活かして、PR業務に携わってきた。

落語研究会で養った自由な発想をもとに、様々なPRやマーケティング企画を立案。業務を通して蓄積した広範な業務知識をベースに、独自のPRコンサルティングがクライアントに好評を博している。趣味はランニングと読書。本から新たな知識を見つけたり、ランニング中にアイデアを思い浮かべる。

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